鏡開きはいつ?1月11日が多い理由と意味、保育園・幼稚園での伝え方
鏡開きは1月11日に行う所が多く、もとは20日でした。地域で日が違うこと、2027年は11日が成人の日にあたること、刃物を使わず「開く」と言う意味、やり方と保存、園で餅を食べるときの窒息の防ぎ方まで解説します。

お正月に飾った鏡餅は、いつ下ろして食べればよいのでしょうか。日にちは地域によって違い、2027年は1月11日が祝日に重なります。園の予定を立てる前に、日にちの決まり方と意味を押さえておきましょう。
鏡開きはいつ?|1月11日が多く、地域や家庭で日が違う

鏡開きは、1月11日に行う所が多い行事です。百科事典では、もとは1月20日に行われ、江戸時代に11日へ改められたと説明されています。
20日から11日に変わった理由には、徳川家光の命日が20日だったためという説がよく知られています。ただし、これは諸説の一つとして紹介されるものです。
日にちは全国で一つに決まっているわけではありません。百科事典には、地方によって4日や7日に鏡餅を下ろす所があることや、町の商家では11日に限らなかったことも書かれています。
門松などを飾っておく「松の内」の長さも、地域で違います。百科事典では、松の内は普通は1月7日までですが、京都や大阪では15日までとされています。
確かめること | 目安 |
|---|---|
多くの地域の日 | 1月11日 |
もとの日 | 1月20日(江戸時代に11日へ) |
松の内 | 普通は7日まで、京都や大阪では15日まで |
地域の習わし | 4日や7日に下ろす所もある |
2027年は1月11日が成人の日(祝日)
2027年の1月11日は月曜日で、国民の祝日の「成人の日」にあたります。成人の日は「1月の第2月曜日」と決まっているためです。
祝日に休む園では、11日の前後の登園日に鏡開きをすることになります。園で行う日は、地域の習わしと行事の予定の両方から決めましょう。地域の方や保護者に、家ではいつ鏡開きをするのかを聞いてみるのもよい方法です。
鏡開きの意味と由来|「割る」を「開く」と言い、刃物を使わない

鏡開きは、お正月に年神様へ供えた鏡餅を下ろし、みんなで食べる行事です。農林水産省は、下ろした鏡餅を食べて無病息災を願う行事と紹介しています。
鏡餅を供える風習は、室町時代に始まったといわれています。丸い形が昔の銅鏡に似ていることから「鏡」と呼ばれるようになったそうです。
刃物を使わず、「開く」と言う理由
鏡餅は、包丁などの刃物で切らずに、木づちでたたいたり手で割ったりします。お供え物に刃物を向けるのは縁起が悪いとされたためです。
「割る」という言葉も縁起がよくないとして、「開く」と言いかえるようになりました。辞典でも、「開き」は「割り」の忌み詞と説明されています。
武家の「具足開き」と商家の「蔵開き」
江戸時代の武家では、よろいやかぶとに供えた餅を下ろす「具足開き」が行われました。商家では、同じころに蔵を開いて仕事を始める「蔵開き」をしました。
百科事典は、鏡開きがお正月の行事に区切りをつけ、新しい年の仕事を始める日として受け止められてきたことにも触れています。お正月の由来や風習の全体は、お正月とは?意味・由来と風習で紹介しています。
鏡開きのやり方|木づちで割り、おしるこや雑煮でいただく

家庭や園で鏡開きをするときは、次の順で進めます。
- 鏡餅を下ろし、飾りのだいだいや紙を外す
- 表面の粉を払い、木づちでたたいて割る。固いときは少しずつ角から欠く
- 割った餅を、さらに食べやすい小さな大きさにする
- 煮たり焼いたりして、やわらかくしてから食べる
食べ方は、おしるこやぜんざい、雑煮が定番です。農林水産省は、こんがり焼く食べ方や、小豆の缶詰でぜんざいにする方法も紹介しています。
木づちを使うのは大人です。子どもに見せるときは、割れたかけらが飛ばないよう、木づちを振る人の周りをあけておきます。
食べきれない餅の保存
農林水産省によると、餅はそのままにしておくと1週間ほどでカビが生えてしまいます。すぐに食べないときは、次のように保存します。
- 数日のうちに食べる:粉を落とし、ポリ袋や密封容器に入れて冷蔵する
- 1〜2週間で食べる:粉を落とし、ラップでぴったり包む
- 2〜3か月保存する:1個ずつラップで包み、冷凍保存袋に入れて冷凍する
年神様の力が宿るとされるお供え物なので、捨てずに食べきることも大切にされています。
保育園・幼稚園の鏡開き|子どもへの伝え方と、餅を食べるときの安全

保育所保育指針は、正月などの伝統的な行事や伝統的な遊びに親しむことを通して、社会とのつながりの意識の芽生えを養うよう示しています。鏡開きは、お正月の終わりを子どもと一緒に感じられる行事です。
子どもへの短い伝え方
子どもには、次のように短く伝えると分かりやすくなります。
- 「お正月に来てくれた神様に、お餅をお供えしていたよ」
- 「お正月がおしまいになったから、みんなでいただくよ」
- 「包丁で切らずに、木づちでたたいて開くんだって」
- 「食べると、1年元気に過ごせるといわれているよ」
0〜2歳のクラスは、本物の鏡餅を見たり、木づちの音を聞いたりする程度にします。3〜5歳のクラスは、先生が割るところを見たあとに、折り紙で鏡餅を作る活動とつなげやすくなります。折り方はお正月の折り紙(かがみもち・だるま・ひつじ)で紹介しています。
餅を食べるなら、窒息を防ぐ準備から
国の事故防止ガイドラインが参考例に載せる誤嚥防止のマニュアルは、餅を粘りが強く窒息につながりやすい食べ物とし、給食で使用を避ける食材に挙げています。同じガイドラインは、白玉風のだんごなど過去に事故が起きた食材を使わないことが望ましいとしています。
餅は、口に入るときはやわらかくても、体温に近い温度まで下がると固くなり、くっつきやすくなります。園で餅を食べるかどうかは、園の給食の決まりと年齢に合わせて決めます。
食べる場合は、東京消防庁などが示す次の点を守ります。
- 小さく切り、一口で食べられる大きさにする
- 座って、急がずよくかんで食べるよう声をかける
- 食べる前に汁物などでのどを湿らせる
- 食べている間は大人がそばで様子を見る
食物アレルギーのある子には、おしるこの小豆やきな粉の大豆にも気をつけます。こども家庭庁のアレルギー対応のガイドラインは、家庭で食べたことのない食物は基本的に保育所で出さないとしています。
食事用のエプロンの選び方は、次の記事で紹介しています。
まとめ|鏡開きは地域の日を確かめ、意味を伝えてから安全に味わう

鏡開きは1月11日に行う所が多いものの、地域や家庭で日が違います。2027年は11日が成人の日にあたるため、園では前後の登園日に行うことになります。次の順で準備しましょう。
- 地域の習わしと園の行事予定から、鏡開きをする日を決める
- 鏡餅は刃物で切らず、木づちで開くことを子どもに短く伝える
- 餅を食べるかを、年齢と園の給食の決まりで決める
- 食べるなら、小さく切り、座って、大人が見守る
- 鏡開きの意味や当日の様子を、おたよりで家庭に伝える
園児服メーカー編集部としては、行事の日も、子どもがいつもの服でゆったり座って食べられるかを大切にしたいと考えています。おしるこを食べる日は、袖口が汁につきにくいエプロンや、袖をまくりやすい服かどうかもあわせて見直してみてください。



