クリスマスのペープサート|作り方とあわてんぼうのサンタクロースの演じ方
クリスマスのペープサートを、表と裏で絵が変わる絵人形の考え方から紹介。画用紙と割り箸での作り方、舞台の用意、「あわてんぼうのサンタクロース」に合わせた出し方と練習、年齢別の楽しみ方まで解説します。

クリスマスのペープサートは、画用紙と割り箸があれば作れて、歌やお話に合わせて場面を見せられる出し物です。この記事では、絵人形の考え方と作り方、「あわてんぼうのサンタクロース」に合わせた演じ方を、年齢別の楽しみ方とあわせてまとめます。
ペープサートとは|表と裏の絵を返して動きを見せる紙人形

ペープサートは、人や動物などの絵に棒を付けて動かして演じる紙人形劇です。国立国会図書館の典拠では、紙人形劇、絵人形劇とも呼ばれています。
いちばんの特徴は、表と裏に別の絵を描くことです。くるりと返すだけで、歩く姿から振り向く姿へ、閉じた箱から開いた箱へと、場面や動きの変化を見せられます。
表と裏に違う絵を描いた紙人形を操る芝居は、明治時代の寄席でも演じられ、のちに「立絵(たちえ)」と呼ばれました。紙芝居の古い形の一つです。
保育所保育指針は、3歳以上児の表現の内容に、自分のイメージを動きや言葉などで表現したり、演じて遊んだりする楽しさを味わうことを挙げています。先生が演じて見せるだけでなく、子どもが自分で作って演じる遊びにもつなげられます。
クリスマスの絵人形を考える|表と裏で何を見せるか

絵人形は、表と裏で「何が変わるか」から考えると、見せ場がはっきりします。クリスマスの絵人形の例を表にしました。
絵人形 | 表の絵 | 裏の絵 | 使う場面の例 |
|---|---|---|---|
サンタ | 袋をかついで歩く姿 | 振り向いて驚いた顔 | 歌の始まりと終わり |
トナカイ | 横向きで走る姿 | 立ち止まって休む姿 | サンタと一緒に登場 |
ツリー | 飾りのない木 | 星や飾りの付いた木 | 飾り付けの場面 |
プレゼントの箱 | リボンのかかった箱 | ふたが開いた箱 | 最後の見せ場 |
雪だるま | にっこり笑う顔 | 帽子が飛んだ顔 | 冬の場面のつなぎ |
ベル | 静かに下がるベル | 揺れて鳴るベル | 歌のくり返しの部分 |
絵は園で描く。キャラクターや市販の型紙は写さない
絵人形の絵は、先生や子どもが自分で描いたものを使います。アニメや絵本のキャラクター、市販の型紙や本の絵を写して作るのは避けます。
インターネットのイラストを使うときは、そのサイトの利用規約で、園の出し物や印刷に使えるかを先に確かめます。規約の見方は、保育園で使えるイラストの探し方で整理しています。
上手に描くより、遠くから見て分かることが大切です。輪郭を太い線ではっきり描き、色の数をしぼると、後ろの席の子にも伝わります。
作り方|材料と手順、舞台の用意

材料
- 画用紙または厚紙(表と裏の分で、1体につき2枚)
- 割り箸か、平たい木の棒
- のりか両面テープ
- セロハンテープか布の粘着テープ
- クレヨン、色鉛筆、油性ペンなど
- はさみ
手順
- 同じ大きさの画用紙2枚に、表の絵と裏の絵を描く。2枚の絵の中心と上下をそろえる
- 色を塗り、絵の輪郭から少し余白を残して切る
- 表の絵の裏側の中心に、棒をテープで貼る。持ち手が手のひら1つ分ほど下に出るようにする
- 裏の絵を光にすかして位置を合わせ、表の絵と貼り合わせる
- 角を丸く切り落とし、棒の先や割り箸のささくれをテープで覆う
貼り合わせるときは、返したときに裏の絵が逆さまにならないかを、貼る前に一度確かめます。大人数の前で演じるなら、画用紙は八つ切りほどの大きさにすると見やすくなります。
舞台と、出番を待つ絵人形の置き場所
舞台は、机に布を掛けるか、段ボール箱を横に倒して作ります。演じる人の手元が隠れる高さにすると、絵人形だけが浮かんで見えます。
出番を待つ絵人形は、舞台の裏に置いた発泡スチロールや紙粘土に棒を差して立てておきます。出す順に左から並べておくと、本番で迷いません。
あわてんぼうのサンタクロースを演じる|歌に合わせた出し方と練習

「あわてんぼうのサンタクロース」(作詞:吉岡治/作曲:小林亜星)は、サンタがクリスマスより早く来てしまう筋の歌です。番ごとに場面が変わるので、ペープサートと合わせやすい曲です。
絵人形は番ごとに1〜2体を用意する
園の楽譜集で詞を確かめ、番ごとに出てくる物や様子を書き出します。そのうえで、1つの番に1〜2体の絵人形を割り当てます。サンタは全部の番に出るので、表と裏の絵で表情を変えると、1体で通せます。
歌詞を絵人形や舞台に書き込む必要はありません。子どもは絵を見て歌を思い出します。
動きは「出す・返す・下げる」の3つで考える
絵人形の動きは、次の3つを組み合わせれば足ります。
- 出す:舞台の下から、絵を子どもの方へ向けてゆっくり上げる
- 返す:見せ場で、棒を指先で回してくるりと返す
- 下げる:その場面が終わったら、舞台の下へ下ろす
返すときは、手首ごと回すより指先で棒を回すほうが、絵がぶれません。持つ手で絵を隠さないよう、棒の下のほうを持ちます。
2人で演じると、歌と動きがそろう
1人が歌と子どもへの声かけ、もう1人が絵人形の操作を受け持つと、歌と動きがそろいやすくなります。1人で演じるときは、使う絵人形を少なくし、出す順に並べておきます。
練習は、子どもの座る位置から見え方を確かめます。ほかの先生に見てもらうか、動画に撮って確かめると、絵が傾いていないか、手が見えていないかが分かります。クリスマス会のどこに入れるかは、クリスマス会の進め方で全体の流れとあわせて整理しています。
年齢別の楽しみ方と、子どもが作って演じる日

ペープサートは、年齢によって「見る」から「演じる」へと楽しみ方が広がります。
年齢 | 楽しみ方 | 先生の工夫 |
|---|---|---|
0〜1歳 | 絵が出てくる、返ると変わるのを見る | 大きく単純な絵を、近くでゆっくり見せる。2〜3体で短く終える |
2歳 | 出てくる絵を指さす、一緒に歌う | 「次はだれかな」と声をかけ、同じ場面をくり返す |
3歳 | 先生と一緒に絵人形を返す | 返す役を交代で任せ、先生が棒を一緒に持つ |
4〜5歳 | 自分で絵人形を作り、友だちと演じる | 描く物と表裏の変化を子どもと話して決め、舞台を用意する |
子どもが持つときの約束
子どもが絵人形を持つ日は、遊ぶ前に約束を決めます。
- 棒を持ったまま走らない
- 棒の先を人に向けない、口に入れない
- 使い終わったら、決めた場所に立てて戻す
棒の先は、作るときにテープで覆っておきます。0〜2歳の子には棒を持たせず、先生が演じて見せます。
色を塗る日は、スモックと袖口を整えてから
4〜5歳が自分で絵人形を作る日は、クレヨンや絵の具で服が汚れやすくなります。描き始める前にスモックを着て、袖口が絵や絵の具皿に触れないように整えます。製作の進め方は、次の記事でも年齢別に紹介しています。
まとめ|クリスマスのペープサートは表裏の変化から考え、3つの動きで演じる

クリスマスのペープサートは、絵の上手さより、表と裏で何が変わるかと、子どもから見やすいかで決まります。次の順に準備を進めましょう。
- 歌やお話を決め、楽譜集や本で中身を確かめる
- 場面ごとに、表と裏で何が変わるかを決めて絵人形を描く
- 画用紙2枚を棒に貼り合わせ、角と棒の先を丸く整える
- 舞台と、出番を待つ絵人形の置き場所を用意する
- 「出す・返す・下げる」を、子どもの座る位置から見て練習する
- 子どもが作って演じる日は、棒の約束とスモックの準備をしておく
園児服メーカー編集部としては、ペープサートのように描いて作って演じる活動の日に、子どもが服の汚れを気にせず手を動かせる準備を大切にしています。園のスモックを選ぶときも、絵の具を使う日に袖口がじゃまにならず、子どもが自分で着られるかという目で確かめてみてください。



