雪の遊び|園庭のアイデア8つと室内遊び、落雪・凍傷の安全と服装
雪の遊びは、遊ぶ場所と時間、ぬれたときの替えを決めてから始めます。園庭でできる8つの遊びを年齢の目安つきで紹介し、雪の少ない地域でもできる室内の雪遊び、落雪や凍傷・低体温の防ぎ方、服装と着替えをまとめました。

雪が積もった朝は、子どもたちにとって特別な遊びの時間です。一方で、雪には落雪や冷えといった、ふだんの外遊びにはない危険もあります。
雪の遊びのアイデア|園庭でできる8つと年齢の目安

幼稚園教育要領は、環境の領域で、自然に触れて生活し、その大きさ・美しさ・不思議さに気付くことや、季節による変化に気付くことを挙げています。雪は、触る・形を作る・溶けるのを見るまで、一度にいろいろな気付きがある素材です。
園庭でできる雪の遊びを、年齢の目安と見守りのポイントと一緒にまとめました。
遊び | 年齢の目安 | 準備する物 | 見守りのポイント |
|---|---|---|---|
雪に触る・足あとをつける | 1歳から | なし | 手袋がぬれたら替える |
雪だるま作り | 2歳から | バケツ、木の枝 | 転がす向きに人がいないか |
型抜き・雪のままごと | 2歳から | カップ、空き容器、スコップ | 雪を口に入れないよう伝える |
色水で雪をそめる | 3歳から | 色水、霧吹き、絵の具の筆 | 色水を飲まない、顔に向けない |
雪の観察 | 3歳から | 黒い画用紙、虫めがね | 素手で長く雪を持たない |
雪玉の的当て | 4歳から | 的にするバケツや段ボール | 人に投げない、雪玉に何も入れない |
そり遊び | 3歳から | そり | 下に人や道路がない、ゆるい斜面だけ |
雪山・かまくら | 4歳から | スコップ | 作るのは大人、中にいる間は大人がそばに |
年齢は、手の動きと約束が分かるかを目安に編集部が示したもので、経験によって前後します。0歳児は、窓越しに雪が降る様子を見たり、大人がバットに入れて運んだ雪に少し触れたりするところから始めます。
雪の観察は、黒い画用紙に降ってくる雪を受けて、虫めがねで形を見る遊びです。息がかかると溶けやすいので、口元から離して見るよう伝えます。
雪の少ない地域でもできる室内の雪遊び|製作と感触遊び

雪がめったに降らない地域でも、紙や綿、氷を使えば、室内で雪に見立てた遊びができます。ここでは、身近な材料でできる4つを紹介します。
紙の雪ふらし(0歳から)
新聞紙や白い紙をちぎり、上から降らせたり、集めて丸めたりします。丸めた紙をテープでとめて重ねれば、紙の雪だるまにもなります。
綿と白い紙の雪の製作(2歳から)
紺や水色の画用紙に、ちぎった綿や白い丸い紙を貼って、雪の降る景色や雪だるまを作ります。指先でつまんで貼る動きを楽しめます。
氷の感触遊び(1歳から)
前の日にカップや製氷皿で作った氷を、バットに入れて触ります。食用の色素で色をつけた氷を使うと、溶けて色が広がる様子も見られます。
雪の日の雪を部屋で触る(0歳から)
たまに雪が降った朝は、外の雪をバットや洗面器に集め、部屋で触ってみましょう。手で溶ける速さと、置いたまま溶ける速さを比べるのも楽しめます。
消費者庁は、水で膨らむ吸水樹脂のボールなどを子どもが飲み込み、開腹手術が必要になった事故が起きたとして注意を呼びかけています。この記事では、吸水性の素材を使う人工雪は扱わず、紙・綿・氷で遊ぶ方法を紹介しています。
雪遊びの安全|屋根の下・道路わきの雪山・水路に近づかない

雪遊びで最初に決めるのは、遊ぶ場所です。防災科学技術研究所は、雪の事故を防ぐために、雪にひそむ危険な場所を知っておくよう呼びかけています。
近づかない場所
同研究所の資料では、次のような場所の危険が挙げられています。
- 建物のそばや軒下:屋根から雪のかたまりやつららが落ちてくることがある
- 寄せ雪(除雪した雪)の上:歩くと滑って車道に飛び出してしまうことがある
- 道路わきの雪山:雪山の陰から急に人が出てくることがある
- 川や水路:雪で見えなくなっていることがある
同じ資料は、気温が上がったときは屋根の雪がゆるむので、落雪に特に注意するよう示しています。雪がやんで晴れた日も、園舎の屋根の下には入らないよう、遊ぶ前に範囲をロープやコーンで示しておきます。
散歩の途中で雪遊びをするときも、道路わきの雪山や、雪に埋もれた側溝の近くでは遊びません。
遊び方の約束
雪の遊びには、次のような約束を決めておきます。
- 雪玉は人に投げず、的をねらう
- 雪玉に石や氷を入れない
- そりは一人ずつすべり、下に人がいないのを確かめてから出発する
- 雪の中に深い穴を掘ったり、雪山の中に入ったりしない
- かまくらは大人が作り、中で遊ぶ間は大人がそばにいる
凍傷・低体温を防ぐ|時間を区切り、手・足・顔を確かめる

雪遊びでは、体が冷えすぎないように見守ります。ここで紹介するのは見守りの目安で、体の不調を判断するものではありません。
医学事典のMSDマニュアル家庭版は、低体温症は危険なほど体温が下がった状態で、なる危険が最も高いのは乳幼児と高齢者だとしています。風が強いときや、体がぬれているときに起こりやすく、最初は体が強くふるえるとしています。
同じ事典は、凍傷を体の一部が凍ってしまうことによる損傷とし、次のような場合に起こりやすいとしています。
- 体がぬれている
- 強い風が吹いている
- 金属製の物に触れている
- 手袋や靴がきつすぎる
- 顔・手・耳が覆われていない
浅い凍傷では、皮膚の一部が白くなって感覚がなくなるとされています。皮膚をこすったり、雪をつけたりしてはいけないとし、すぐに医師の診察を受けるよう示しています。
園での見守り方
雪遊びは短い時間で区切り、途中で一度、子どもを集めて様子を見ます。見るのは次の点です。
- 手袋や靴下の中までぬれていないか
- 手や足の指、頬、耳の色がいつもと違わないか
- 体がふるえていないか、元気がなくなっていないか
ぬれていたら、部屋に戻って乾いた物に替えます。気になる様子があれば遊びを終え、園の決まりに沿って看護師や保護者と相談し、必要なときは医療機関につなぎます。
雪遊びの服装と着替え|ぬれにくく、ぬれたら替えられる準備

雪遊びの服は、冷えを防ぐことと、ぬれたらすぐ替えられることの両方を考えます。MSDマニュアル家庭版は、低体温症の予防として、帽子をかぶること、体を乾いた状態に保つこと、重ね着をして必要に応じて脱ぎ着することを挙げています。
雪遊びの日にそろえたい物
- 帽子(耳まで覆えると冷えにくい)
- 手袋と、ぬれたとき用の替えの手袋
- 替えの靴下と、下着・ズボンの着替え
- 長靴、またはぬれにくい靴
- ぬれた物を入れる袋
手袋は、上着の袖口の中に入れるか外にかぶせるかを決めておくと、手首から雪が入りにくくなります。長靴も、ズボンのすそを長靴の外にかぶせると、上から雪が入りにくくなります。
ひも・マフラーと、遊んだあとの服
上着のひもやフード、マフラーは、そりや遊具に引っかかるおそれがあります。外に出る前の確かめ方は、お正月遊び一覧の冬の外遊びの服装で詳しく紹介しています。
雪遊びのあとは、雪が溶けて服が泥で汚れることもあります。洗い方は体操服・園児服の泥汚れの落とし方を参考にしてください。部屋に戻ったら暖房の効いた室内で厚着のままにせず、汗をかいていないかも確かめます。
まとめ|雪の遊びは、場所と時間を決めてから始める

雪の遊びは、遊ぶ場所と時間、ぬれたときの替えを決めてから始めると、安心して思い切り楽しめます。次の順に準備します。
- 遊ぶ範囲を、屋根の下や道路わきの雪山から離れた所に決める
- 年齢に合わせて遊びを選び、雪玉・そり・雪山の約束を伝える
- 帽子と手袋、替えの手袋・靴下・着替えを人数分そろえる
- 遊びを短く区切り、途中で手袋の中や指の色、ふるえを確かめる
- 雪の少ない日や地域では、紙・綿・氷を使って室内で雪遊びをする
園児服メーカー編集部としては、雪遊びの準備で、ぬれた手袋や靴下をすぐ替えられるかどうかが、子どもが最後まで楽しめるかを左右すると考えています。冬の園の服を見直すときも、雪の日に脱ぎ着や着替えがしやすいかという目で確かめてみてください。



