クリスマスとは?意味・由来とサンタの話、保育園・幼稚園での伝え方
クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝うキリスト教の祝日です。12月25日になった理由の諸説、サンタクロースや飾りの由来、年齢別の伝え方、宗教や家庭の違いへの配慮、行事の日の服装まで先生向けに整理します。

クリスマスが近づくと、「どうして12月25日なの?」「サンタさんって本当にいるの?」と子どもに聞かれることがあります。意味と由来を先生どうしでそろえておけば、家庭の考え方の違いにも気を配って答えられます。
クリスマスとは|イエス・キリストの誕生を祝うキリスト教の祝日

クリスマスは、イエス・キリストの誕生を祝うキリスト教の祝日で、毎年12月25日です。言葉は「キリストのミサ(礼拝)」という意味で、日本語では「降誕祭」とも呼ばれます。
聖書の物語では、イエスはベツレヘムの町で生まれ、飼い葉おけ(家畜のえさを入れるおけ)に寝かされました。天使が羊飼いたちに誕生を知らせ、星に導かれた東方の博士たちが贈り物を持って訪ねてきたと伝えられています。
カトリック教会では、24日の夕方の祈りから降誕を祝う期間が始まり、1月6日の後の日曜日まで続きます。「イブ」は前夜という意味で、クリスマスイブは24日の夜のことです。準備の期間の「待降節(アドベント)」は、クリスマスの4つ前の日曜日から始まり、2026年は11月29日(日)からです。
クリスマスには、教会で礼拝が行われ、家庭では飾り付けやごちそう、贈り物を楽しむ習わしがあります。日本では国民の祝日ではないため、2026年の12月25日(金)は平日です。
クリスマスの由来|12月25日になった理由と、日本への伝わり方

聖書には、イエスが生まれた日付は書かれていません。12月25日に祝った最古の記録は4世紀のローマのもので、誕生を祝う日として定まりました。
その理由には、次のような説があります。
- 当時のローマの暦で冬至にあたり、太陽の神の誕生日の祭りだったこの日を、教会がキリストの誕生を祝う日にしたという説
- イエスが母マリアの胎内に宿った日を3月25日と考え、その9か月後として計算したという説
今の暦では冬至は25日ではなく、2026年は12月22日です。東方正教会には、1月7日に降誕を祝う教会もあります。
日本では、1552年に山口で宣教師たちが日本人の信者と降誕祭を祝ったのが、記録に残る最初のクリスマスとされます。
明治時代の1875年ごろには銀座の女学校で日本人によって祝われたといわれ、明治10年代にはクリスマス用品も輸入されました。大正時代にかけて一般の家庭にも広がり、その後、ケーキを食べたりプレゼントを交換したりする今の形になりました。
サンタクロースと飾りの意味|聖ニコラウス、ツリー、リース、靴下

サンタクロースのもとは、4世紀ごろ、今のトルコにあった町ミュラの司教、聖ニコラウスとされます。貧しい家の3人の娘のために、夜中にそっと金貨を投げ入れたという伝説が知られています。ドイツやオランダなどでは、その祝日の12月6日の前夜が子どもへの贈り物の日とされてきました。
この習わしがオランダの移民とともにアメリカへ渡り、聖ニコラウスのオランダ語の呼び名がなまって「サンタクロース」になったといわれます。トナカイのそりに乗り、煙突から入って靴下に贈り物を入れる姿は、19世紀のアメリカで書かれた詩から広まったとされます。
飾りのもとになった考えや言い伝えには、いくつかの説があります。
飾り | もとになった考え・言い伝え |
|---|---|
ツリー | 冬も緑を保つ常緑樹は、永遠の命の象徴とされた。ドイツ語圏で始まったとされ、19世紀なかばから世界に広まった |
ツリーの上の星 | イエスの誕生のときに現れ、東方の博士たちを導いたとされる「ベツレヘムの星」を表すといわれる |
リース | 常緑樹などの枝を輪にした飾り。常緑樹は古くから特別な力をもつと考えられ、魔よけにも使われた |
靴下 | 聖ニコラウスが投げ入れた金貨が、干してあった靴や靴下に入ったという言い伝えから |
教会では、常緑樹の輪に4本のろうそくを立て、待降節の日曜日ごとに1本ずつ火をともす「アドベントクランツ(アドベントリース)」も飾られます。園で飾るなら、電池式の明かりを使いましょう。あいさつの「メリークリスマス」は、「クリスマスおめでとう」という意味です。
園でクリスマスを伝える|年齢別の話し方と、家庭の違いへの配慮

幼稚園教育要領と保育所保育指針は、異なる文化に触れる活動に親しむことを通して、国際理解の意識の芽生えなどを養うよう示しています。クリスマスは、世界のさまざまな習わしを知る機会になります。
年齢 | 伝え方の例 |
|---|---|
0〜2歳児 | 言葉より体験を中心に。ツリーの明かりを一緒に見て「きらきらだね」と言葉にする。小さな飾りと電飾のコードは手の届かない所に |
3歳児 | 「イエスさまが生まれたことを、みんなでお祝いする日だよ」と短く |
4・5歳児 | 星や靴下のわけを、問題を出し合う形で。祝い方が国や家庭で違うことにも触れる |
4・5歳児には、たとえば次のように話せます。
「ずっとむかし、遠い国でイエスさまという赤ちゃんが生まれたんだって。その誕生を『おめでとう』ってお祝いするのがクリスマスだよ。ツリーのいちばん上の星は、お話の中で、東の国の博士たちを、赤ちゃんのところまで案内した星なんだって。お祝いのしかたは、国やおうちによっていろいろなんだよ。」
「サンタさんって本当にいるの?」と聞かれたら
サンタクロースをどう伝えるかは、家庭によって考えが違います。先生は「いる」「いない」を言い切らず、「どう思う?」と子どもの考えを受け止め、「おうちの人にも聞いてみようね」と家庭へつなぎましょう。
園にサンタクロースが来る演出も、子どもの目に触れない形で前もって家庭に知らせておくと、家での話と食い違いにくくなります。
宗教や家庭の考え方の違いへの配慮
クリスマスはキリスト教の祝日で、宗教や考え方によって祝わない家庭もあります。英語では、宗教の違いに配慮して「ハッピーホリデーズ」とあいさつすることも多いとされます。保育所保育指針も、子どもの国籍や文化の違いを認め、互いに尊重する心を育てるよう示しています。
公立の幼稚園は、教育基本法で特定の宗教のための宗教教育や宗教的活動をしてはならないとされる一方、宗教に関する一般的な教養は教育の上で尊重するよう定められています。意味や由来を世界の文化として伝えるなど、公立の保育所も含め、何をどこまで扱うかは園や自治体の方針で決めましょう。
12月の行事の服装|重ね着と、サンタの帽子や衣装の確かめ方

12月の行事の日は、寒い廊下や園庭と暖房の効いたホールを行き来することがあります。厚い服を一枚着せるより、前開きの上着など一枚ずつ脱ぎ着できる服にすると、暖かさに合わせて調整できます。
自分で脱ぎ着しやすい服の条件は、保育園の着替えやすい服の選び方で紹介しています。
サンタの帽子や衣装は、着せる前に次の点を確かめることを、園児服メーカー編集部としておすすめします。
- 首まわり:あごひもや、首で結ぶマント・リボンは、遊具や家具に引っかかるおそれがある。動き回る時間は外すか、肩で留める形にする
- 視界と足元:帽子が目にかからないか、すそを踏まないかを、着て歩いて確かめる
- 小さな飾り:鈴やポンポン、ボタンが取れないか。小さな物を口や鼻、耳に入れる事故は0〜3歳ごろに起こりやすいため、低年齢のクラスでは付けない
- 火の近く:毛足の長い縁取りや起毛した生地、すそや袖の広がった衣装は、火に近づけない
手作りの衣装の留め方や寸法は、お遊戯会の衣装アイデアにまとめています。
大人がサンタクロースの衣装を着るときも、つけひげや縁取りを火に近づけない、長いすそで段差を踏み外さないなど、同じ点を確かめます。近づくのをためらう子には、離れて手を振るなど、その子のペースに合わせましょう。
冬の重ね着の考え方と避けたい服の形は、次の記事で解説しています。
まとめ|クリスマスは「違いを知り、みんなで楽しむ日」として伝える

クリスマスは、イエス・キリストの誕生を祝うキリスト教の祝日で、12月25日は誕生を祝う日として定まりました。園では次の順に準備すると、子どもにも家庭にも同じ言葉で伝えられます。
- 意味と由来、いくつかの説がある点を先生どうしで確かめる
- 年齢に合う一言と、子どもの質問への答え方を決める
- 行事の内容を前もって家庭に知らせ、宗教や考え方の違い、サンタクロースの扱いに配慮する
- 当日の服装と、帽子や衣装のひも・小さな飾り・火の近くを確かめる
大切なのは、知識を覚えさせることより、世界にはさまざまな祝い方があると知り、どの子も安心してその日を過ごせるようにすることです。
園児服メーカー編集部としては、行事の日の服も見た目だけでなく、寒さへの調整や、ひも・飾り・火の近くといった安全の面から確かめることを大切にしています。毎日着る園の服と同じように、行事で身に着ける物も子どもの動きに合っているかを見ておくと、当日を落ち着いて迎えられます。



